日本各地の空港を支える事業者 ― 評価される空港の裏側にある「見えない努力」

こんにちは、空港ビジネスの「人間力・組織力」向上コンサルタントの秋葉慎太朗です。
空港は、華やかな場所です。
出発ロビーの高揚感。
到着口での再会。
国と国をつなぐダイナミズム。
しかし、その光景は自然に生まれているわけではありません。
日本各地の空港には、それぞれの地域で空港を支える事業者が存在しています。
成田国際空港。
羽田空港。
新千歳空港。
那覇空港。
規模や役割は異なりますが、共通していることがあります。
空港は「現場」でできているということです。
世界的評価の裏側にある構造
Skytraxは、日本の空港を世界的に高く評価してきました。
清潔さ。
サービス品質。
定時性。
しかし、評価されるのは“空港”であり、
評価を支えているのは“人”です。
評価の対象は施設や運営体制かもしれません。
けれど、その品質を日々つくっているのは、現場の一人ひとりです。
この構造を忘れてしまうと、
評価は続きません。
グラハンの現場が守っているもの
グランドハンドリングは、空港の心臓部です。
炎天下や極寒の中、航空機を正確に誘導し、積み込み、押し出す。
一瞬の判断ミスが重大事故につながる可能性もある。
だからこそ、安全は絶対です。
しかし、ここで重要なのはもう一つあります。
それは連携です。
声がけ。
アイコンタクト。
チームの信頼。
安全は、個人の技術だけでは守れません。
関係性の質が安全を左右するんですね。
清掃と施設管理が支えている「当たり前」
清掃は“評価されにくい仕事”と言われます。
しかし、スカイトラックスが高く評価する「清潔さ」は、
偶然生まれるものではありません。
誰かが毎日磨いている。
誰かが点検している。
施設管理も同様です。
電源が落ちない。
空調が止まらない。
滑走路が安全に保たれる。
これらはすべて、継続的な努力の結果です。
目立たない仕事こそ、空港の信頼を支えています。
安全と愉しさは対立しない
空港は安全が最優先です。
しかし、安全だけを追い求める組織は、やがて硬直します。
現場が委縮し、声が減り、連携が弱くなる。
本来、安全と仕事の愉しさは補完関係にあります。
愉しさとは、緊張感を失うことではありません。
尊重されている感覚。
仲間と連携できる安心感。
誇りを共有できる空気。
その状態があるとき、現場の実行力は高まります。
実行力が高まると、安全も強くなります。
安全を守るために、愉しさを削るのではない。
安全を土台に、愉しさを育てる。
安全があり、安定がもたらされ、安心が生まれる。
これが、空港という高度な現場で必要な視点だと私は考えています。
誰一人欠けても、成立しない
空港は分業の集合体です。
グランドハンドリング。
グランドスタッフ。
清掃。
施設整備。
管理運営・・・などなど。
どれか一つが欠けても、空港は機能しません。
しかし、組織が大きくなるほど、役割は断片化し、誇りは見えにくくなります。
自分の仕事が、空港全体のどこにつながっているのか。
それが見えなくなると、実行力は落ちます。
やる気も出なくなり、離職者が相次ぎます。
誇りは、成果を生む燃料です。
これからの空港に必要なこと
日本の空港は、世界から評価されています。
しかし、評価を維持し続けるためには、
人材確保、育成、エンゲージメントの向上が欠かせません。
制度だけでは足りない。
現場同士の対話。
部門間の理解。
誇りの再確認。
それらが積み重なって、
空港という巨大なシステムは機能します。
私は、組織を明るくし、実行力を高める取り組みに携わっています。
研修や組織間対話を通じて、
現場の声がつながる環境をつくること。
安全を守りながら、
愉しさを育てる空気を整えること。
日本各地の空港には、すでに誇りがあります。
その誇りを、
持続可能な力に変えていくこと。
それが、これからの空港経営にとって、重要なテーマになると感じています。










