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なぜ現場は変わらないのか ― 人事と現場リーダーが知っておきたい「心の安全」の話

現場が変わらない場面を何度も見てきた

こんにちは、「人間力・組織力」向上コンサルタントの秋葉慎太朗です。
現場で仕事をしている人たちが、新しいことをしない場面を、これまで何度も見てきました。

「以前とやり方が違う」
「数字が以前と違う」

過去の事例を持ち出しながら、変化そのものを避けようとする。
業務改善や変革の話になると、どこか空気が重くなる。
そんな場面です。
前職では山ほど遭遇しました。

その様子を見ながら、私はいつも同じ疑問を抱いていました。

なんで、そんなに変わることを拒むのだろう。
今よりもっと良くなるはずなのに・・・。


変わらない選択の裏にあるもの

最初は、理由を外側に求めていました。

前例踏襲の文化が強いから。
忙しすぎるから。
責任を取りたくないから。

けれど、何度も現場に立ち会ううちに、少し違う感覚を持つようになりました。

これは怠慢ではないのかも。
サボっているわけでもないのかも。

むしろ、
何もしないことで、心の安全を守ろうとしているのかも?
そう感じる場面が多くありました。


何もしないことが「一番安全」になってしまうとき

新しいことをすれば、失敗するかもしれない。
やり方を変えれば、否定されるかもしれない。
数字が合わなければ、責められるかもしれない。

それなら、今まで通りやっていた方がいい。
何も変えなければ、少なくとも自分が傷つくことはない。

そう考えるのは、自然なことだと思います。

私は、
「なぜやらないのですか」
「なぜ変われないのですか」
と問い詰めたいわけではないんですが。

ただ、同時にこうも感じてしまいます。

それで、本当に仕事は愉しいんでしょうか?


尊重し合える場がない仕事は、愉しくならない

私自身が大切にしているのは、
愉しく働きながら、相手を尊重することです。

誰かを否定しない。
間違いを探すのではなく、可能性を探す。
「なぜダメなのか」ではなく、
「もっと良い方法はないだろうか」と、一緒に道を探していく。

そうした姿勢がないと、仕事は息苦しくなります。

変化を拒む現場を見ていると、
そこには、尊重し合える場すらがないように感じることがあります。

誰かが意見を出すと、すぐに否定される。
「前はこうだった」
「それは無理だ」

そんな言葉が先に出る組織の中では、
当たり前ですが人は会話をしなくなっていきますよね。


現場でよく聞く(心の)声

そうした環境の中だと、きっとみんなこんな感じです。

  • 自分だけがつらい

  • みんなわかってくれない

  • 何もしないほうがいいし怒られない

  • 何をやっても否定される

けれど、それは本当に事実なんでしょうか。


話してみると、意外と違うことも多い

色んな立場の方に話してみると、意外とそんなことはありません。
嫌われているわけでもない。
理解されていないと決めつけていただけなパターンは往々にしてあります。

問題は、
そもそも話し合いの場がないだけ
というケースも、少なくありません。

自分だけの尺度で相手を測ってしまうと、
見える世界はどんどん狭くなっていきます。

一方で、安心して話せる場があると、
人は少しずつ前を向くようになります。


空気を変えるのは、大きな改革ではなく小さな一歩から

否定されない。
すぐに結論を出されない。
意見を出しても、尊重される。

その積み重ねが、
「やってみてもいいかもしれない」
という小さな一歩につながります。

人事や現場リーダーは、
「変えろ」と言われる立場でありながら、
現場の不安も一身に受け止める存在です。

だからこそ、
無理やり進めていく必要はないと私は思っています。


人事・現場リーダーに大切にしてほしいこと

まずは、話せる場をつくること。
否定しない姿勢を示すこと。
「一緒に考えましょう」というメッセージを、言葉と態度で伝えること。

それだけで、組織の空気は少しずつ変わっていきます。

変わらない選択をしている人たちも、
本当は愉しく働きたいと思っています。
誇りを持って仕事をしたいと感じているはずです。

ただ、その方法が見えなくなってしまっているだけなんです。


心の安全と、愉しさのあいだで

何もしないことで守っている心の安全を、少し踏み出してコンフォートゾーンを広げてみる。
その一歩踏み出すことで得られる愉しさ。

少しの変化を組織で生み出していくためには、まずは1人だけでもいいから変わっていくこと。
そしてその取り組みを続け、広げていくこと。

ここが非常に大切ですね。

心の安全もとても大切ですが、変化も大切です。
両方とも大切にしながら、より良い組織を目指して一緒に進んでいく。

そんな関係性が増えていけば、
仕事はもっともっと愉しくなる。
私はそう信じています。

エアポート人財育成の専門家。11年間の成田空港での経験と中小企業診断士の知識を元に、人と組織が明るく成果を生み出す研修や組織変革の支援を行っている。人間力と組織力を向上することで、新事業展開や魅力ある職場づくり、委託元のレビュー向上に繋げます。

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