信頼される上司の特徴とは? ― 「この人についていきたい」と思われる上司の共通点

こんにちは。
空港ビジネスの「人・組織」価値向上コンサルタント、あきばやコンサルティングの秋葉慎太朗です。
これまで多くの職場を見てきて感じるのは、「仕事ができる人」と「信頼される人」は、必ずしも一致しないということです。
知識が豊富で、判断も早く、厳しい局面でも的確に指示を出せる。そんな上司は確かに頼もしく見えます。
しかし、部下の立場からすると、「すごい人だな」と思うことと、「この人についていきたい」と思うことは、少し違います。
私自身、成田空港で働く中で、自然と人が集まってくる上司にも出会いましたし、能力は高いのになぜか周囲との距離が縮まらない上司にも出会いました。
その違いは何だったのか。今回は、私の経験をもとに「信頼される上司の特徴」について考えてみたいと思います。
いつも笑顔で、「面白そうだからやってみよう」と言える人
私が「この人についていきたい」と感じた課長がいました。
その方は、いつも笑顔を崩さない人でした。
新しい仕事が舞い込んできたときも、「大変そうだな」ではなく、「面白そうだからやってみよう」と言うのが口癖でした。
部下の良いところを見つけるのが上手で、「そこ、すごく良かったね」と自然に褒めてくれます。
もちろん、改善した方がいい点についてもきちんと伝えてくれます。ただ、その伝え方が「ここを直せ」ではなく、「ここをこうするともっと良くなるね。一緒に頑張ろう」という前向きなものでした。
「大丈夫、なんとかなるよ」
「頑張っているのはちゃんと伝わっているよ」
そんな言葉をかけてもらえるだけで、不思議と肩の力が抜けていったことを覚えています。
課内旅行で学んだ「任せ方」のうまさ
当時、課内旅行というイベントがあり、若手だった私はその企画担当を任されました。
(今では課内旅行なんてほぼありませんよね)
最初はあまり気が進みませんでした。
行き先を決めるだけでも、さまざまな意見が出ます。誰かの希望を優先すれば、別の誰かが不満を感じるかもしれない。
そんなことを考えると、「自分には決めきれないな」と感じていたのです。何かを決めるということは何かを捨てるということ…。
そんな私の様子を見て、その課長は大きな方向性を示してくれました。
「沖縄の離島に行こう」
一番悩む部分を決めてくれたことで、私の気持ちはずいぶん楽になりました。
一方で、現地での細かなスケジュールづくりについては、「秋葉の好きにやっていいよ」と、すべて任せてくれました。
そこから先は、ほとんど口出しはありませんでした。
私は自分なりに一生懸命考え、行程を組み立てました。結果として旅行は大成功し、参加した皆さんにも喜んでもらうことができました。
何より、「自分でもできた」という感覚を持てたことが大きな収穫でした。
今振り返ると、その課長は私の不安を見抜きながら、「支えるところ」と「任せるところ」を絶妙に分けてくれていたのだと思います。
「自分で考えて」と言いながら、実は信じていない上司
反対に、「この上司とは働きづらいな」と感じた経験もあります。
口では「自分で考えてやってみて」と言うものの、実際には細かな部分まで管理しようとする上司でした。
最初は自由に任せているように見えます。
しかし、途中で報告すると、「なんでこれをやっていないんだ」「前にも言ったよね」と不機嫌になる。
そのたびに、「結局、最初から答えが決まっているんだな」と感じるようになりました。
今でこそわかりますが、これは最悪に近い上司の接し方です。部下としては何をしたらいいのかわからなくなりますよね。
自分で考えることよりも、「上司の頭の中にある正解を当てること」が目的になってしまう。
こうなると、仕事は急につまらなくなります。
「どうせ自分の考えは採用されない」
そう感じるようになると、人は少しずつ意欲を失っていきます。
信頼される上司は、まず先に信じてくれる
これまでの経験を振り返って感じるのは、信頼される上司は「まず相手を信じている」ということです。
「きっとできる」
「失敗しても大丈夫」
そんな前提で接してもらえると、人は安心して挑戦できます。
もちろん、最初から何でも一人でできるわけではありません。
だからこそ、その人の状態を見ながら、「ここは一緒に考えよう」「ここは任せるね」と関わってくれる上司の存在が大きいのです。
失敗したときにも、「なんでこんなことになったんだ」と責めるのではなく、「次はどうするか一緒に考えよう」と言ってもらえると、人は再び前を向くことができます。
部下は、思っている以上に上司の気持ちを感じ取っている
部下は、上司の言葉よりも、その奥にある気持ちを敏感に感じ取っています。
「この人は自分を信じてくれている」
そう感じられると、期待に応えたいという気持ちが生まれます。
反対に、「どうせ信用されていない」と感じると、必要以上に萎縮してしまいます。
同じ言葉でも、そこに信頼があるかどうかで、受け取り方はまったく変わってきます。
信頼は、先に差し出した人のもとに返ってくる
私は、信頼とは「相手からもらうもの」ではなく、「先に差し出すもの」だと思っています。
相手を信じること。
成長を待つこと。
失敗を受け止めること。
そうした積み重ねが、少しずつ信頼関係を育てていきます。
すぐに結果が出るわけではありませんが、その姿勢は必ず相手に伝わります。
まとめ
振り返ってみると、私が信頼していた上司には共通点がありました。
いつも笑顔で、安心感を与えてくれること。
「大丈夫、なんとかなる」と前向きな言葉をかけてくれること。
必要な場面では支えながらも、任せるべきところは思い切って任せてくれること。
そして、失敗しても頭ごなしに責めず、一緒に次の一歩を考えてくれること。
そうした関わりの積み重ねによって、「この人のために頑張りたい」と思えるようになるのだと思います。
空港でも、企業でも、「この人と働けてよかった」と思える上司が増えれば、職場の空気は確実に変わっていきます。
働く人の笑顔と誇りが増え、その先に、組織の成果やお客様への価値提供もついてくる。
私は、そんな明るい職場を一つでも増やしていきたいと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。










